2017年2発目の山行は、高野山への表参道である「高野山町石道」を歩いてきました。予定では雨山に登る予定でしたが、人数が集まらなかったので(T谷は仕事、隊員5号はスノーボードで足を負傷)次回以降に延期。というわけで、以前から歩いてみたかった町石道の散策に予定を変更です。いずれ他のメンバーとも歩きたいので、今回はその下見も兼ねています。
九度山町立文化スポーツセンターに車を停めてここから本日の山行をスタート。午前9:30分と遅い出発です。今回は全行程を歩くのではなく、古峠から上古沢駅へと降り、電車で九度山駅に戻ってくるというコースを歩きます。
町石道の入り口でもある慈尊院へ向かう前に道の駅 九度山でトイレを借りときます。
大河ドラマ「真田丸」はすでに終了してますが、まだまだアピール継続中です。
案内に従ってまずは慈尊院へ。
雰囲気のある町並みを暫く歩きます。
慈尊院橋を渡ると慈尊院はすぐそこ。
慈尊院の前でおきまりの一枚。2015年は初詣に、去年も隊員4号達と散策に訪れましたので、今年で3年連続の訪問となりました。
慈尊院の境内へ。もっと賑わってるかと思いましたが、閑散としてます。
関連記事:和歌山県九度山町 万年山 慈尊院で初詣
高野山町石道への登山口となる丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)。
まずは軽く足慣らしとばかりに現れる急な階段。この階段の途中(鳥居のすぐ右側)に180町石があります。
丹生官省符神社へ寄らずにこの脇の道から町石道へ行くこともできそうですが、せっかくなので神社にも寄ります。
やっぱり閑散としてます。早朝って感じの時間帯でもありませんが、やっぱり境内の空気はひんやりとしててオイシイ。
今年の干支は酉。その横を抜けて暫く歩くと・・・
すぐに179町石が。ちなみに1町は約109m。ここから暫くは舗装された農作業用の道が続きます。
勝利寺。ここは隊員3号も知らなかったそうで、また次回訪れてみようということになりました。池の横には綺麗なトイレがあるので、用を足すならここか慈尊院横のトイレで。尚、ここから先、しばらくはトイレはありません。(二ッ鳥居の先、約1kmにある神田地蔵堂まで無いそうです)
ここから暫くは舗装された道。地元の方が農作業等で利用している地道でもあるので、軽トラが走ったような轍もありました。
178町石。
177町石。柿の木と石垣の組み合わせが情緒を誘う。
今日の目的地、二ツ鳥居の文字を発見。道中は案内板が豊富にあるので迷うことはなさそう。
176町石。
京奈和道を走っている最中にも見えていた青い謎の建造物。すぐ近くまで寄って見てみたい。
174町石。
広域農道を渡ります。
デジカメを地面に置いて撮影。ツーリングの最中によく出てきそうな構図です。
173町石。
173町石から振り返って。新池橋と三石山方面。良い天気ですが少し肌寒い。まだ体が暖まっておらず、動きも鈍くて重たいです。
梅の花が満開。
分岐を右へ。
172町石。竹林のトンネルを抜ける。雰囲気良し。
171町石。影ってる影響か軽トラ?の轍の跡がズブっとしてます。
展望は無いけど個人的に好きな雰囲気が続きます。こういった作業小屋も大好物。
170町石。一昨日降った雨の影響で地面が滑りやすい。ここから暫くは急な坂道が続きます。
170町石付近の様子。年中日陰になっているようで、苔があちこちに生えてました。
169町石。急坂。ここで地元の方が運転する軽トラとすれ違う。自分では絶対に運転して走りたくない道ですw
気になってた青い鉄塔が近づいてきた。もしかしたらすぐ近くを通るかもーなんて話を隊員3号と話しながら歩きます。
イイ眺め。先程横を歩いていた新池が眼下に見えます。
この付近から分岐が複数現れてきます。間違いそうなポイントも少々。地図を確認しながら歩きます。
167町石。
166町石。この付近はなかなかに高度感を感じれる楽しいポイントです。暫く立ち止まって景色を観賞してました。
展望台があるのでちょっと寄り道してみます。
10:37に雨引山展望台に到着。暫く景色を眺めます。紀ノ川や九度山の町と高野の山並み等が一望できます。展望台では男性二人組の方がランチの最中。ソロの男性の方が我々と同じく東屋の下で休憩中でした。
パノラマ。いい眺めです。⇒拡大版はこちら
164町石と青い鉄塔。ここまで来てようやく分かりましたが、なにやら鉄塔を改築中で周りを養生してたんですね。
貯水槽と水面に反射する枯れ木。
100円の無人販売所がありました。一瞬購入しようか考えましたが、荷物が増えてしまうのでパス。
たんまり入ってますが全部100円です。激安。
パノラマその2。拡大版はこちら。紀の川と三石山方面等。この付近の眺望が非常に素晴らしく、景色ばかり見てなかなか距離が縮まりませんw
162町石。この付近から舗装が無くなり山道に。すぐ真上にここまでの座標として見ていた鉄塔(電波塔?)があるので見学していくことに。
道がごつごつしてます。吹き曝しになっているので冷たい風が体を冷やす。この付近の左手側に161町石があります。
謎の鉄塔に到着。この色は遠くから見ていてもかなり目立ちますねw満足したので再び二ツ鳥居を目指します。
159町石。
157町石。付近に「榧蒔石(かやまきいし)」というものがあるそうなので見に行ってみる。
本筋から逸れて少しだけ登ります。
発見。弘法大使ゆかりの伝説が残る史跡。以下案内看板に書かれていた内容です。
榧蒔石(かやまきいし)
弘法大使がこの道を通り高野山まで上る途中、当時の山崎の集落の貧しさを見かね、この石の上から榧(かや)の種をまきました。
榧の木はアクが強く、虫に食われることもなく、成長に大変時間がかかることから、歪みも少なく木材として大変優れており、現在でも基盤の材料や住宅の柱材に使われているほどです。また、実は、油分を多く含み、食用としても、絞って燃料としても使えます。
山崎の地はこの榧の木のおかげで大いに栄えたと伝えられています。
本来、この石は今より大きなものでしたが、昭和の初め頃、作業同を作るために一部が取り除かれました。
また一つ勉強になりました。元の道へ戻ります。
156町石の手前に今度は「銭壺石(ぜんつぼいし)」と呼ばれている石がありました。鎌倉時代に町石道整備作業の際、この石の上に置いた壺にお金を入れ、それを作業員に掴み取らせて給料としていた伝承があるそうな。手の小さい人は明らかに不利だったでしょうね。
銭壺石。賽銭箱はありませんが、いくらかのお金が積まれていました。
156町石と前を歩く隊員3号。ここから少し急な登り。だんだんと生活感が薄れ、眺望もほとんど無くなります。高野山町石道もいよいよ本番といった雰囲気です。