梯子と鎖だらけの大普賢岳に登る(和佐又山キャンプ場~笙の窟)

今年のお盆休みは2006年の8月以来、ひっさびさ!となる和佐又山キャンプ場にて一泊した後、大普賢岳に登ってきました。今回はその様子をお届けしたいと思います。

尚、今回は和佐又山キャンプ場~大普賢岳を往復するコースを選択。周回ルートもありますが、このルートは難易度が高く我々にとっては危険と判断。今回はピストンでいきます。

和佐又山キャンプ場まではいつものルートで。特に目新しい道中ではありませんので大幅にカットしますw

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自宅~和佐又山キャンプ場まで

途中、こちら方面に来る際に良く利用する「キリン堂大淀店」にて買い出し。晩飯と明日の登山用にと色々購入しておく。クーラーボックスに放り込むための氷が品切れになってたので、隣にあったコンビニで購入。

国道169号線を南下し、新伯母峰トンネルを出てすぐに右折。しばらくうねうねな上り坂を進みます。尚、この右折が非常に危険。トンネルを出てすぐに右折する必要がある上に、対向車線は左カーブでさらに下りと、対向車がすんごく見づらいので要注意な場所です。

うねうね区間をゆっくり進む。酔い止めなければ一瞬でヤラれる道中です。

ここまで来ると絶景しかありません。天気がちょっと怪しいがまあなんとかなるでしょう。

和佐又山キャンプ場に到着

午後5時14分に和佐又山キャンプ場に到着。大阪南部からでも、やっぱ遠い。まずはヒュッテにて受付します。車1台で1100円(バイクは650円)。大人一人で650円です。なかなかにリーズナブルなお値段。

ヒュッテ内部の様子。約10年ぶりですが当時とあまり印象は変わっていません。懐かしくて落ち着いた感じが心地よい。廃校になった小学校を移築して作られたのが和佐又山ヒュッテだそうです。

宿泊客には晩ご飯も。なかなかに豪勢な食事が出てくるらしい。山小屋に宿泊して食べるご飯とか絶対美味しいでしょうなぁ。いいですなぁ。

詳しくは公式サイトにて。

>>和佐又山ヒュッテ公式ホームページ

水場。コケが生えており良い雰囲気。すぐ脇に水洗のトイレもあります。

 

一番奥まった箇所にあるこのサイト。10年前にもこの場所にテント張ったのですが、今回も同じ場所にテントを張ります。偶然開いててよかった。右奥に写ってるベンチがボロボロになってて、月日が流れていることを実感させてくれますw

テント設営後、キャンプ場内をぶらぶら。フリーサイトにはまだ空きがありましたが、なかなかの賑わいでした。

水場(手前)とトイレ(左奥)。ここは前回訪れた際は気づきませんでしたが、当時からあったんかな?左奥にあるトイレは一見の価値あり!是非利用してみてほしいですw

肉を焼く良いにおいと煙が立ちこめるサイト。車&バイクの横付けが可能なので、荷物がたくさんあっても大丈夫です。

タープの下にベース基地(笑)を設置。晩ご飯はキリン堂で購入したインスタント系で軽く済ませます。

食後にお菓子食いながら明日の山行について隊員3号と話しているうちに、酔い止めの副作用なのか、急激な眠気と偏頭痛が襲ってきたので、まだ早いですがテントに潜り込んで就寝。一応バファリンも飲んでおくが、この偏頭痛が結構キツかった・・・。明日は午前5時頃に起き、6時には出発する予定です。

起床~準備まで

一夜明けた8月14日。午前4時50分頃に起床。空がしらやんで日の出前の朝焼けがイイカンジ。ひんやりとした空気もまた格別。早起きの特典ですな。昨晩は2度ほど目を覚ました記憶があるが、わりかしぐっすりと眠れたようで体調も良し。頭痛も回復したので、予定通り大普賢岳に登ることにします。

体調が回復しなければ隊員3号が一人で大普賢岳まで登り、私は和佐又山山頂をピストンする軽いコースにしようと思ってました。

朝焼け。ぴしっと冷えた空気が非常に美味しい。肺いっぱいに吸い込み、徐々に体を目覚めさせる。

トイレ&顔を洗いに炊事場へ。まだ皆ぐっすり寝てる時間なので静かに・・・。と思ったら、すでに起床してる方もちらほら。みんな早起きです。

朝コーヒー飲んでる最中にご来光。改めて、お早う御座います!良い天気になりそう!

 

ベース基地の様子。FIELDOORのワンタッチタープテントの下にごちゃごちゃと色々置いてます。
テントはSOUTHERNPORTの5人用テント。実際は大人3人+荷物で丁度良いくらいのサイズです。これはコーナンで15年くらい?前に購入した安物ですが、まだまだ使えます。

大普賢岳に向けて出発

前置きが長くなりましたが、ようやく本編の開始です。出発は5時53分。11時頃の下山を目指して元気に出発珍行!尚、登山届けボックスは和佐又山ヒュッテの少し先にあります。

まずは大普賢岳と和佐又山への登山口へ向かいます。フリーサイトの先にある簡易舗装された登り坂を右に巻いて登っていきます。

登ってきた方向。舗装はここで終わり。

登山口手前にある見返り大地にある歌碑。大普賢岳の窟に籠って修行した上人達の歌が刻まれています。

登山口にて朝日が眩しい隊員3号。日光を浴びて体のスイッチも入る。

ブナ等の自然林に囲まれた気持ちの良い緩やかな道中。ひんやりと涼しく、心地よい風が吹いてます。まだ起床してから1時間くらいなので、少しずつペースを作っていきます。

木々の間から覗く朝日。今日も暑くなりそう。

登り初めて10分くらいで和佐又のコルに到着。和佐又山へは、下山途中に余裕があれば登ることにします。尚、まだ殆ど汗かいてませんが、もちろん小休止しておく笑

ベンチが2個あります。ここでエネルギー補給にとアミノ酸ゼリーを10秒チャージ。登る前に飲んどけって話ですな(忘れてた)。

まだまだ緩やかな道中。ですが、大普賢岳は進むほどに難易度が上がっていくという、なんとも分かりやすい行程になっています。

こんな感じのごつごつとした岩場が増えてきましたが、まだまだ緩やかな道中。

すっごい形をした木。N型に折れ曲がってそのまま成長してます。どうやったらこんな形になるのか・・・。

テクテクと・・・木の根っこゾーン。この付近で後ろから来たトレランの方に追い抜かされる。めっさ早い。どんな足腰したらあんなスピードで登っていけるんでしょうか。

和佐又北周遊ルートとの分かれ道。看板拡大してみると・・・

滑落注意と・・・。さすがは修験道の道。ぬくぬくと山登りしてる我々では想像もつかない苦労が、昔はあったんです。整備されてる方々と、これらの道を切り開いてくれた先人に感謝しながら登ります。

少し道が険しくなってきました。右手には険しく聳え立つ岸壁が。シタンの窟(いわや)が近いようです。

シタンの窟

頭上から押しつぶされそうな圧迫感を感じる岸壁。シタンの窟に到着です。ごっつごつしてます。ここですれ違った方(トレランの方かな?)と少しおしゃべり。大普賢岳にすでに登って下山途中とのことで、またまたどんな足腰してるんでしょうと。頂上は快晴で非常に眺めが良かったそうな。これは期待出来ます!

「シタンの窟(いわや)」全景。シタンは漢字で書くと「指弾」となるそうな。

本日の初梯子。まだ全然疲れてないので大丈夫ですが、この梯子ってば意外に太ももに来ます。普段まったく使わない場所動かしてってのがよく分かります。

道中、ちらっと見えた雲海。良い眺めです。

笙の窟(しょうのいわや)に近づくにつれて、険しさを増す道中。足下が滑るので、鎖を頼りに注意して歩く。写真では分かりづらいですが、左側は崖ってます。

朝日の窟

 

6時48分に朝日窟に到着。シタンの窟よりも窟のサイズが大きいです。

岩壁が大きく抉れてます。それを見上げる隊員3号。THE 自然美。

窟の様子。ちなみに窟(くつ、いわや)とは、いわゆる「ほらあな(洞穴)」の事です。

朝日窟を後にし、笙の窟に向かいます。

ひときわ大きな岸壁が目の前に現れる。笙の窟に到着です。

笙の窟

笙の窟は大峯修験道の霊地七十五靡(なびき)のうち熊野本宮大社から数えて六十二番目の靡です。役行者を始め名だたる行者が修行した霊地として特に有名です。明治元年(1868)大峯に入った実利行者はこの笙の窟で修行を開始し千日籠行を満行しました。西原の天ヶ瀬には実利行者が満行を記念して建立した「明治四辛未十月吉祥日 金峯山籠満行 實利(花押)」と刻まれた石碑があります。

出展:笙の窟・実利行者の足跡めぐり

朝日窟から5分程で笙の窟(しょうのいわや)に到着です。「大峯山行所・七十五靡(なびき)」の「六十二靡」の行場霊地です。役行者冬籠りの古跡と伝えられていて、修験道では重要な行場の一つに数えられます。

 

鷲の窟

笙の窟から2分程歩くと、鷲の窟です。シタンの窟、笙の窟、鷲の窟と、短い距離の中に3つの行場が存在しています。これらの場所にてパワーを貰い、ここから連続して出現する「梯子ポイント」に備えます。

鷲の窟の頭上。ハングオンした岩場が上から落ちてきそうで怖い。落石もあるかもしれないので、岩場を歩く際はヘルメットも必要ですな。

ズームして。荒々しい景観です。

写真と文字が多くなってきたので、後編に続きます。

⇒後編:梯子と鎖だらけの大普賢岳に登る(日本岳のコル~大普賢岳山頂)

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