新日本百名山 岩湧山登山

岩湧山とは、大阪府河内長野市にある山。標高897.7mで、河内長野市を代表する山である。河内長野市の最高地点は岩湧山の南方にある南葛城山付近にある。奥河内の観光地の一つ。 ウィキペディア

今日を遡ること14、5年ほど前。泉州・紀伊半島においてバイクやツーリング、登山が好きなら認知度はほぼ100%(シェルパーズ調べ)だったと思われるWEBサイト「或ル弐輪車ノ旅ニ關スル伝奇」に我々(主に私と隊員4号)はどハマリしておりました。

紹介されていた場所へ実際に赴き、紀伊半島の素晴らしさに触れる機会を与えてくれた「旅のバイブル」として、当サイト、並びに某キャッチボール軍団が受けた影響は大変に大きなものでした。

見る人を楽しませ、そして自分が後から見ても楽しめる工夫が随所に見られるサイト構成は、旅の面白さが強烈に伝わってくるセンスの塊のようなホームページでした。残念ながら現在は閉鎖されており、その雄志を見ることはもう出来ません。

そして、ホームページ内で山行記録として公開していた記事の一つに、今回登る岩湧山(いわわきさん)がありました。当時、その記事を見て「いつかは登ってみたい」と心に決めていたものの、月日は流れて2017年。ついにこの山へ登る日がやってきたのでした。

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自宅~岩湧山登山口の駐車場まで

5月の初旬に首を痛めてしまい、首をコルセットで固定して文字通り首が回らない状態に陥っていたのですが、その痛みもようやく引いた本日。久々の山行にと岩涌山をセレクト。冒頭でもお伝えしたように、昔からいつかは登ってみたいと考えていた山でした。

泉南から阪和自動車道に乗り、貝塚ICで降りて府道40号線へ。外環(170号線)を東へ進み、大阪府道221号線(加賀田片添線)から岩湧山の登山口にアクセスします。途中、ファミマで本日の昼食等を購入。今回もやっぱりラーメンとします。

外環と阪和道が交わる奈良池前の信号。懐かしい記憶が蘇ってきます(今となってはいい思い出)。

R170からR371へすすみ、r221を南下。岩脇山が見えてきました。

午前9時30頃に岩脇山登山口の前にある駐車場に到着。駐車場は第1から第6まであり、第1駐車場が県道の終点側(地図で見て一番南側)にあります。今日は絶好の山登り日和ですが、駐車場には十分な空きがありました。

今回はデジカメの携帯用に新兵器の「T-REIGN Pro Case MD」を導入。耐水性、耐衝撃性に優れたカメラケースです。

今まではハクバのピクスギア ツインパックをカラビナでベルトの通し穴にぶら下げていたのですが、登山の最中だとこれが結構邪魔になります。このティレインのプロケースなら、ザックのショルダーストラップに固定できるので邪魔になりません。

長寿水で喉を潤す

午前9時39分に岩湧山への登山スタート!まずは長寿水を目指します。

スタートしてすぐに「岩湧寺の長寿水」に到着。登山口から1~2分です。

勢いよく流れ出る長寿水。たしかこの水場で抹茶さんと世紀末覇者さん(抹茶さんのご友人。)が行水?してたなぁと。なんだか感慨深いものがあります(笑

長寿水を見学した後、まずは岩湧の森にある四季彩館を目指します。

雰囲気の良い石畳の坂道を登る。結構な急坂なのでいきなり息が上がる!

行者の滝。・・・ですがちょっとわかりにくい。水量も少なめの様子。

最初の分岐を右へ。階段を上ります。2か月ぶりの山行に、太ももは早くも悲鳴を上げだす。

階段。すでに汗かきまくり!

四季彩館を見学&トイレ休憩

四季彩館に到着。綺麗なトイレがあるのでここで用を足しておきます。

せっかくなので四季彩館の中も少し見学。岩湧山の中腹、標高500mにある木造平屋建の八角形を基調とするログハウスです。テラスからは大和葛城山や二上山、生駒山のパノラマが楽しめます。

今登ってきた方向。いきなり大量の汗をかいたのでトレイ休憩&水分補給です。

今回は見学しませんでしたが、岩湧寺の裏手を通ったので写真に収める。すっごく良い雰囲気です。

しばらく歩くと林道に出ました。黄色看板には岩湧線と書かれていますが、青看板の方は加賀田滝畑線と記されていました。

きゅうざかの道から岩湧山へ

舗装された林道を30m程進むと岩湧山の登山口がありました。「一般道」と「きゅうざかの道」とに分かれてます。今回はきゅうざかの道を選択。下山に一般道を使い、膝への負担を軽減しようという作戦です。

・・・でしたが、結局下りは「行者の道」を下ってしまい、結果的に登りも下りも急な坂道を歩くことになりました。

名前の通り急な坂道です。というか、階段の一つ一つの段差が結構足にきます。自分らで選択しといてなんですが、いきなりヤられる我々。

振り返って。こんな感じで一気に標高を稼ぎます。

もちろん平坦なところもありますが・・・

基本的に登りです。後で調べてわかりましたが、一般道の方も最初は急な坂道みたいです。

道中にはこういった資材置き場が何か所かありました。それぞれに番号が振ってあります。数字から見て全部で13か所?あったのかな?こんな重たい資材を担いでこの急坂を登るなんて真似できません。こういった方々が道を整備してくれるおかげで、気持ちの良い登山ができるわけです。感謝。

根っこゾーン。八経ヶ岳の最初の登りに雰囲気が似てますね。

時折河内長野の街並み。PLのタワー(大平和祈念塔)がよく見えます。

名前の通り急な坂道ですが、整備が行き届いており歩きにくいということはありません。

どっしりと根を下ろした巨木もちらほら。鳥の鳴き声もあちこちから聞こえてくる、雰囲気の良い道中です。しんどいけど!

頭上が明るくなってきた。そろそろ尾根に出れそうな雰囲気。

尾根に出ました。左に進むと紀見峠へ。右が岩湧山へと続きます。

ケルン。山行の無事を祈って。

今登ってきたきゅうざかの道には「健脚者向き」とありました。距離は短かったですが、めっちゃ汗かきます。しんどいです。夏場はやめといた方がいいかも。

汗かいてるので日陰がありがたいっすね。涼しい風が通り抜ける杉林をしばらく歩きます。

少し下ります。岩湧山はもう目の前。

賑わう岩湧山山頂でお昼

到着!・・・と思ったら、もう少しだけ歩きます。岩湧山のピークまでは地味~に勾配があるので、ここからも結構しんどかったです。

岩湧山の山頂が見えてきました。茅(かや)が一面に自生しており、春には山焼きが行われます。
参考:岩湧山 山焼きの様子(外部リンク)

午前11時15分、ついに念願の岩脇山(897.7m)山頂に到着!

お互いに撮り合って看板とソロで記念撮影。

山頂からの景色。すんばらC景観です。かなり遠くまで見渡せます。周りに遮るものが何も無いので、大阪平野や大阪湾もよく見えます。

山頂より大阪平野(北側)。

同じく山頂より南側。高野山方面を望む。

山頂付近の様子。なかなかの賑わい。

しばらく景色を楽しんだ後、適当な場所を見繕って昼にします。

本日はチリトマトヌードルをば。そんなに辛くはありません。程良いピリ辛さがウマイ!

よく見ると・・・葛城山のツツジゾーンがオレンジ色に見えてますね。大和葛城山へは2001年と2015年の2回訪れましたが、「一目百万本」とも呼ばれるつつじの景観が素晴らしいスポットです。そして、今のシーズンは当然ですがものすごく込みます。

二十歳ぐらいの頃はツツジみてもそんなすごいと思いませんでしたが、2015年に見た時は「凄いやん!」となる不思議(笑

それぞれの過去レポートについては以下を参照。

葛城山(2001/5/19) 前の日、某テレビ番組で「葛城山の百万本のツツジが凄いです」の言葉に誘われ、奈良県葛城山へツツジを見に行く...
本っ当ーに久々となる、奈良県葛城山の葛城高原へツツジを見に行ってきました。前回訪問したのが2001年なので、約14年ぶりの訪問にな...

三国山の頂上にあるレーダー施設が見えます。右下の看板には火器類の使用に関する注意が。付近が燃えやすい茅(かや)で囲まれていることから、山頂では火器類は使えない?という情報があったのですが、絶対禁止というわけでもないそうです。

飯も食って存分に景色を楽しんだので、少し早いですが下山します。

霧氷で有名な高見山が僅かに見えます。「あれが高見山ですか?」と、同じくこの場で高見山方面を見ていたナイス淑女な叔母様から突然の質問。それに答える隊員3号。その方も高見山が見れるなんて!と、非常に感動した様子でした。

大峰の山々も良く見えました。・・・さて、名残惜しいですが本日の予定はこれにて終了。念願だった岩湧山に登れて大満足。あとは怪我なく無事下山するのみです。

下山開始

下山する前にちょいと林道の様子をば。林道 千石谷線。バイクでもこれるんかな?と調べてみましたが、林道入口にゲートがあるようです。一般車両の通行はできないのかもしれません。

トイレで用を足した後、12時15分に下山開始。

少し登って、あとはぐいぐいと下っていきます。予定では一般コースから降りる予定でしたが、「行者の道」という素敵なネーミングに惹かれてしまい、結局そちらから降りることにしました。

スギゴケ。癒されます。

元展望台?謎の廃墟を見学

道中、特に見るものが無いので一気に下るだけでしたが、道すがら謎の建造物に遭遇。形から見るにもともと展望台やったんでしょうか。案内看板はもはや判別不能な程に朽ちてます。早速調査してみます。

おぉ・・・。これは良物件の匂いがプンプンします。

内部は結構広い。どういった使われ方をしていたのかは不明ですが、所々ひび割れており、随分と年期の入った様子。

なんでしょうかこれは。休憩用のベンチに見えなくもないかな?

一番奥から出口の方を写す。展望台の1階部分という感じで、ぽっかりと空いた窓枠から景色が望めたのかも・・・。

今はこんな感じで雑草や杉が邪魔をして、景観は何もありません。杉が成長する前は眺望があったのかも?ここでキャンプしてる人の情報もちらほらと見つけたので、そういった用途でも使われていたかもしれませんね。

思いがけず素晴らしい物件を見ることができました。ごちそうさまです!

いわわきの道~行者の道

紀見峠と岩湧寺との分岐まできました。水分補給に小休止。ここで柴犬を連れた男性の方に先行してもらいます。完全に我々よりも柴犬のが慣れた足つきで下山していきました。強靭な足腰してるやん・・・笑

置いてあったベンチに座る隊員3号。足つきが悪く、ザックが背もたれに当たって邪魔なのも手伝いなかなか落ち着いて休憩することができませんw

下ります。いわわきの道から降り、途中で行者の道へ進みます。

トラロープがかかっており、ちょっと危なっかしいポイントもありましたが、全体的に良く整備されており、歩きやすい工程です。

こーいうのいいですな!なごむwオレンジの杭の長さがちょっと足りなかったんでしょうか。

途中に湧き水がありました。もちろん飲んでおく。冷たくて美味しい!生き返ります。

湧き水ポイントのすぐ横に休憩用の展望デッキがあります。ここでもワンちゃんが一匹。マルチーズやったかな?なつっこくてみんなに愛想ふりまいてました。

下ります。湿気が多くて若干熱い。

沢もあります。

岩湧山 行者の道に流れる沢

どんどん下ります。結構な急坂で、落ち葉の下に石がゴロゴロ。落ち葉で石が見えないので何度か足首をぐねりかけました。

途中、滝がありました。名前があるのかわかりませんでしたが、結構な落差があります。水量が多いと迫力ありそうな感じです。

下りの角度が緩やかになってくると、登山口まではもうすぐです。

長寿水が湧いてるすぐ横辺りに出てきました。これにて本日の山行は終了です。

岩湧山のカエル

最後に長寿水をもう一度見学。楽しい山行を有難うございました。

岩湧寺の長寿水

無事下山、帰宅の途へ

午後1時半頃に無事下山できました。軽くストレッチを行った後、帰宅します。

帰りは国道371号線を南下し、京奈和自動車道から地元へ。

この付近に来るのはもう随分と久しぶりです(この時以来)。立派なバイパスが完成しておりました。橋本ICから京奈和に乗り、あとはまっすぐに走るだけ。

途中、道の駅 かつらぎ西PAでアイス購入。汗かいた後のアイスはこれまた格別です。

今回のルートです(クリックで詳細ページへ)。距離は短かったですが、これくらいで十分。少し首をかばいながらの登山でしたが、特に痛むこともなく大丈夫でした。

長年登ってみたいと思っていた岩湧山へ登れて、大満足の一日となりました!眺望が素晴らしいという情報は事前に入手していましたが、ここまでの景観は予想していませんでした。秋の茅とススキが一面に広がる景観も素晴らしいそうなので、その時期にも是非訪れてみたいものです。

終わりに

・・・さて、冒頭の前置きでも書きましたが、「或ル弐輪車ノ旅ニ關スル伝奇」で紹介されていたこの山とそのレポート内容は、当時まだまだ多感な時期にあった(笑)我々の心に与えた影響は大きく(主に私と隊員4号ですがw)、ツーリング、温泉、探検気分の散策等、日々のライフワークというか、趣味の方向性を決定付けることになりました。

最近は腰に加えて首の不調もあり、バイクに関してはほぼリタイアの状態になっているのですが、バイクツーリング+キャンプの楽しさ&面白さを知ったのも、「或ル弐輪車ノ旅ニ關スル伝奇」の中で紹介されていた旅レポなのでした。

まあ何が言いたいかといいますと、抹茶さんのHP復活してくれないかなと切に願っているわけですwサイト丸ごと保存しとけばよかったなぁと・・・

そういえば、リンク集も久々に整頓しないといけませんね。リンクしてたサイトがもうほとんど消えてしまってます。若干の寂しさを覚えつつも、また新たなお気に入りサイトを発掘しつつ、次回の山登りの予定を立てておきましょう。

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コメント

  1. 匿名 より:

    はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいております。
    私もシェルパーズの皆様と同年代で、大阪に住み、
    青春を「或ル弐輪車ノ旅ニ關スル伝奇」に捧げた一人です。
    もちろん男里シェルパーズも参考にして沢山走り回りましたw

    いまだに時折やってしまうのが「抹茶撮り」です。フルフェイスの横からグイッと。
    印象的なHPでしたよね。
    最近はyoutube(francedeforce)の方の動向も止まっており悲しい事です。

    最後になりましたが、腰や首の痛み、ご自愛ください。

    • >匿名さん

      コメントありがとうございます!
      抹茶さん信者がここに!笑

      いやー、当サイトを見ていただいてる以上にうれしい気持ちです!
      「抹茶撮り」は自分もよくやりました笑
      景色に溶け込むように撮るのが難しくて、何枚か撮影しないといいのが撮れないんですよね。
      他にも、抹茶さんが撮影された写真と同じ場所、角度で撮ったりとかも自分の中でのマイブームでした。

      Youtubeのアカウントは1年前?くらいまでは細々と動画が投稿されていたようですが、
      最近は新しい投稿は無いようですね。
      また何かの拍子で、ブログなんて初めてくれないかなーと期待して数年たっております・・笑

      最近は腰よりも首の方がちょいとやばいです。
      職業柄PCに向かってる時間が長いので、首&腰に重点的にダメージが行ってしまいます汗

      気にかけていただいて、ありがとうございます。
      また、バイクネタ投稿できるようにリハビリ?がんばります!

  2. ゆっきぃ より:

    岩湧山登山お疲れ様でした。
    天候も良く空気も澄んでて登山日和でしたね(*^^*)
    あの展望台の廃墟はいつも気になりますね。写真付きの昔の岩湧山の山行記録はいくつか発見したのですが、さすがに展望台の写真までは無くて、またその時ですら既に廃墟だった可能性もあります。
    往年の写真があれば一度見てみたいものですね。明神平と同じように探せばこの展望台の現役時代の写真があるのかも!?

    首お大事になさってくださいね。

  3. 黒木兄弟(兄) より:

    >ゆっきぃさん

    こんばんわ!
    岩湧山は、ゆっきぃさんのヤマレコで最近紹介されていたのを拝見しまして、その記事を見て「次は岩湧山行こう!」と考えておりましたw
    当日はかなり遠くまで見渡すことができたので眺望も良く、気温も丁度イイカンジで絶好の山登り日和でした!

    前回登った雲山峰から2ヶ月くらい間が開いてしまったので、体力や足腰が持つかどうか心配でしたが、
    丁度よい距離に心地よい疲労感で楽しい1日でした。

    あの廃墟はなんでしょうね。展望台だったことは間違いないと思いますが、
    目の前にある杉の成長から見るに、かなり昔の物件なのかなと。
    写真、探してもし見つけたら記事更新してリンク紹介しますねw

    >首お大事になさってくださいね。
    有り難う御座います。
    腰痛は大分とマシになったのですが、その代わりに首痛がどうにも。。
    前にかかってた整骨院によれば首ヘルニアだそうです。
    歩いてるときは全然大丈夫なんですが、座り仕事始めるととたんにきますw