この車両は販売当時「GRANTS 5.4」という名前で販売されていた車両で、新車価格は4WD仕様のオプション無しで578万円~となっていたようです。オプションやらその他諸経費を含めて、乗り出しで大体700万~程で販売されていたようなので、現在の新車価格とそれほど大きな差は無い様に思います。
最初に発売された初代GRANTS、このページで紹介しているGRANTS 5.4、そしてシリーズで最大の室内空間を有するGRANTS DD(ダブルデッカー)がラインナップに存在していました。
そして、グランツのベースとなっているグラハイ特装車は、V6DOHC 3,400ccのガソリン車です。高い動力性能を有しており、重たいシェルをものともせず、急坂でも減速することなくグイグイと登るだけのパワーもあります。
関連記事: 後から調べてわかったグランドハイエース(特装車)という車のコト
さらに、ロングホイールベース(3,430mm)がもたらす安定性能は、キャンピングカーのベースとして理想的な国産車と言われていました。
現在、日本ではカムロードやボンゴ、ライトエースといったキャブコンに加えて、ハイエースベースのバンコンが人気ですが、このグランツはフロントにボンネットがある見た目と相まって、外国産の輸入車ベースのキャンピングカーに特性が似ているように感じます。
また、カムロードやボンゴに見られるキャブコン(エンジンが座席の下にある)に比べて、前方に突き出たボンネット内部にエンジンが収められいるため、静粛性も高いです。
一般的にはフロントボンネットタイプのキャンピングカーは住居スペース(キャンピング部分)が後方に追いやられるために狭くなりがちですが、このグランツはその辺りも問題なし。
キャブコンに多く採用されている常設2段ベッド+4人掛けの対面ダイネットを実現しており、室内の広さもしっかりと確保されています。
もちろん、シンク(流し)やサブバッテリー連動の冷蔵庫も完備されており、調理器具として電子レンジも備え付けられています。
唯一、フリールームが装備されていませんが、これについてはあれば便利かな?くらいの認識だったので特に問題無し。
最近の豪華で使い勝手の良いキャンピングカーに比べれば必要最小限な装備ではありますが、その分故障の心配が少なく、過不足ない仕様になっています。
それでは、グランツの各部詳細を写真を交えながら紹介していきます。